社会心理学から学ぶ パート2

心理学

前回に引き続き社会心理学について書いていきます。

気付かないうちに差別している?

人種差別、女性軽視など現在も大小さまざまな差別が存在します。

そもそも差別は「差別しよう」と思って始まったわけではないのです。

偏見が原因

第一次世界大戦後の黒人排斤政策は、労働組合の「南部出身の告示はスト破りをする」という偏見から始まったのです。黒人たちを排斤し、組合は自分たちを守りました。黒人は世紀の仕事に就くことができず、労働不足に陥った雇用者に採用され、スト破りをしてしまいます。その結果、組合は「黒人はスト破りをする人種」と判断。黒人を差別するようになったのです。

また就職における女性軽視も偏見によるものが多いです。

企業側は長期間働いてくれる社員を欲しがります。そのため過去の退職率を知らべ、女性が結婚子育てなど人生のイベントなどの理由で退職率が高いと知ります。企業は利益を優先するため採用先を限定することがあるのです。この場合は「女性の方が辞めやすい」という偏見から生まれるのです。

意図せざる結果

差別とは意図せざる結果という現象が大きくかかわっているのです。

意図せざる結果とは、ある環境における行為が積み重なって、行為者の意図した結果のみならず、他の意図しない結果を生み出す現象のことです。

例としては生活を維持するために仕事をしていただけなのに、社会全体が景気が上がり潤うということです。これは社会全体の利益を高めるという意識はないけど、人々の行動がめぐりめぐって景気を良くし結果が出たということです。

相手を説得するにはどうする

説得とは、自分とは相手に異なる考えや態度を変える行為です。

説得するためには4つのプロセスが必要

1.自分の意見が相手の「注意」をひくこと

2.相手に「理解」されること

3.相手にとって価値あると思われれば「受容」へ繋がる

4.意見内容を相手に「記憶」されれば完了

説得するには信憑性も重要で、大学教授など、専門家である場合や身近で信頼を得ている人であればより信憑性増すため受け入れやすくなります。

「一面的メッセージ」と「両面的メッセージ」を使い分ける

一面性メッセージとは、相手を説得する場合に態度を変えたときのメリットだけを伝えることです。なので、専門知識がない場合にはいい面だけを伝える一面性メッセージの方が説得させやすいです。

逆に両面的メッセージは、、相手を説得する場合に態度を変えたときのメリットとデメリット両方を伝えることです。これは、ある程度の知識を持っている場合に有効です。あえて反対の意見も入っていることで、客観的で公正な情報だと感じられるためです。

欧米と東洋の自己観の違い

欧米に広く共有されているのが、「相互独立的自己観」です。これは「自分は他者から独立した存在」という考えが元となっています。なにか成果をあげたときに周囲のおかげではなく自分の能力のおかげであると考えるものです。

対して東洋で共有されているのが、「相互協調的自己観」です。これは「人は、他者や周りの物事との関係性があって始めて存在する」という考えられています。こちらはなにか成果があがったときも、周囲の協力や励ましがあったから成し遂げられたと自分の能力よりも周囲のおかげと考えるものです。

特徴の違い

相互独立的自己観は個人の意思決定が重視される牧畜文化。

相互協調的自己観はお互いの協力を必要とする農耕文化。

また、キリスト教と仏教や儒教の考え方の違いがあります。

思考にも違いがあり、欧米人の思考が物事事態に注目する分析的思考であるけど、東洋では物事とその周辺の関りに注目する包括的思考です。

最後に

環境で考え方が変わる。どの考えが正解かわからないけど、とりあえず差別がない世界にしたい。

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